第249章 本当に気まずい

抗うことの許されない強引さと、色濃い思慕の念が入り混じった、深くねっとりとした口づけ。

橘健吾は、この半年余りの別離と苦悩をすべて、そのキスで吐き出そうとしているかのようだった。

しばらくして、貝本直紀が酸欠で意識を遠のかせかけた頃、ようやく健吾はわずかに唇を離した。それでも腕は彼女の腰をきつく抱き寄せたままで、額と額を突き合わせている。荒い息を吐きながら、熱を帯びた眼差しで、直紀の紅潮した頬と少し腫れた唇をじっと見つめていた。

「直紀……」

ひどく掠れた声には、微かな震えが混じっていた。

「そんなに急いで出国しないでくれ。頼む。せめて……せめて、昔みたいにやり直そう。な?」

哀...

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